
日々、残業に追われて、体力の限界を感じていませんか?
残業が続くと、精神的にも疲弊し、日中の仕事にも集中できずミスも増えてしまいますよね。
残業を減らすために、上司に掛け合ったにもかかわらず、改善の傾向がないと、頑張る気力も失ってしまいます。
もしかしたら、視野を広げてみると、もっとあなたに合う職場があるかもしれませんよ。
今回は、薬局薬剤師の残業事情から転職で気を付ける点まで、細かくお伝えしていきます。
薬剤師の平均残業時間は?

ご自身の現在の職場も毎日残業があり大変かと思いますが、薬剤師の平均残業時間はどれくらいなのでしょうか 。
令和3年のものになりますが、国が出している統計があります。
この統計を見ると、薬剤師の超過実労働時間は平均で月11時間と示されています。
月20日出勤をしているとしたら、1日約30分ほど残業している計算になります。
薬局で残業が増えてしまう原因

あなたが現在働いている薬局の残業時間は、平均よりは多かったでしょうか?
次の職場では今よりも残業を少なくしたいと思いますよね。
あなたが今働いている薬局での残業理由はもちろん避けるべきですが、他の薬局では別の理由で残業をしているかもしれません。
転職活動で、残業要素を持つ職場を避けるためにも、世間の薬局事情を把握しておきましょう。
人手不足
調剤薬局に配置すべき薬剤師人数は以下のように定められています。
薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令
薬局の業務を行う体制)
二 当該薬局において、調剤に従事する薬剤師の員数が当該薬局における一日平均取扱処方箋数(前年における総取扱処方箋数(前年において取り扱つた眼科、耳鼻咽喉科及び歯科の処方箋の数にそれぞれ三分の二を乗じた数とその他の診療科の処方箋の数との合計数をいう。)を前年において業務を行つた日数で除して得た数とする。ただし、前年において業務を行つた期間がないか、又は三箇月未満である場合においては、推定によるものとする。)を四十で除して得た数(その数が一に満たないときは一とし、その数に一に満たない端数が生じたときは、その端数は一とする。)以上であること。
つまり、基本的には処方せん40枚に対し薬剤師1人必要となります。
この処方せん枚数の指標は、薬局の薬剤師が多いか少ないか判断する基準にもなります。
この規定に沿った最低人数で回している薬局は人手不足の可能性があると判断されるでしょう。
人手不足となると、日中は患者さんへの投薬で精一杯となり薬歴の記入が時間外にまわりがちです。
また、時間に追われながら業務を行うと調剤ミスに繋がる可能性もあります。
患者さんに間違った薬を渡してしまうと、罪悪感を持ちながらも、患者宅まで謝りにいく業務が発生し、その上残業が増えるという負のループにも陥りかねません。
人手不足は、働く薬剤師にネガティブな感情を抱かせてしまう上に、残業が増える元ともなってしまうのです。
パート薬剤師が多い

働いている薬剤師は6~7割が女性です。
特に子育て中のママさん薬剤師は、9時~15時前後までパートで出勤し、その後、保育園や幼稚園にお迎えにいきます。
そうなると夕方~閉局にかけて、薬局では人手不足になりがちです。
人間関係が悪い

人手が充足していても、人間関係が悪くチームワークがとれていないとなると、思うように仕事が進まないですよね。
雰囲気がギスギスしていると、分からないことを相談しにくいですし、自分が仕事を抱えていることも伝えにくいです。
上司や同僚とコミュニケーションをしっかり取ることは、仕事の効率化に直結します。
薬局営業時間が延びてしまう

調剤薬局にも閉局時間が定められていると思いますが、門前薬局である場合は近くの病院やクリニックの延長診療に合わせて営業時間を伸ばさなくてはなりません。
特に、冬の病院が混む時期や、耳鼻科の花粉症の時期など、普段は残業していなくても、1年の中で特定の時期だけ忙しいというパターンも少なくありません。
在宅対応している
在宅対応している場合、残業で薬を準備している可能性があります。
施設の薬の準備は、一包化を依頼されたり、嚥下能力が低下している患者さん向けで錠剤を粉砕したりと、やや時間がかかるものです。
日中、処方箋を持って来る患者さんが途切れれば隙間時間で準備できます。
しかし、薬歴を書く時間すらない薬局だと時間外に準備をせざるを得ないでしょう。
残業時間を考慮した職場の探し方

ここまで、薬局がどんな理由で残業しているのかをみてきました。
これらの事柄を念頭におき、残業が少ない薬局への転職を目指しましょう。
残業の要素がある職場を避けるために、転職活動で意識すべきことをお伝えします。
転職を考えている薬局の実態をできる限り調査

転職先として目星がついている薬局があるのなら、そこの実態をできる限り把握しましょう。
その薬局で働く薬剤師の話を聞けたら一番良いです。
それが叶わなくても、その近辺の薬局で働いている知人がいれば、なにか情報を得られるかもしれません。
また、その調剤薬局が大きい会社であれば、口コミサイトを利用するのもひとつの手です。
残業の有無は店舗ごとに差があるかもしれませんが、会社の方針として残業をどう考えているのか、みなし残業はあるのかなど、従業員目線の意見がみられます。
以下のサイトのような、薬剤師専門の口コミサイトもありますので、転職前には必ず確認するようにしましょう。
求人表の営業時間だけを鵜呑みにしない

転職先の候補としてあがっている薬局の求人表は必ず目を通すと思います。
そこには、薬局の営業時間や勤務拘束時間がかかれていまが、その情報だけを信じるのは危険です。
また、門前薬局の場合、近くの病院やクリニックの延長診療があった場合は、合わせて薬局の営業も延長せざるをえません。
薬局の営業時間だけではなく、門前クリニックの診療科や診療時間も確認しましょう。
また、残業しているのは在宅業務などが原因の可能性もあります。
姑息な真似ではありますが、営業終了時間以降に薬局の前を通ってみましょう。
とうに営業を終えているはずなのに、電気がついていて薬剤師が白衣を着て仕事している、なんてこともあるかもしれません。
職場見学にいく
目星をつけている薬局へは職場見学に行きましょう。
前の項目で残業理由として人間関係をあげましたが、職場へ見学の段階でギスギスした雰囲気を感じ取れたら、その職場は要注意かもしれません。
職場見学は一時の雰囲気しか感じ取れませんが、感じた違和感は念頭に置き職場選びをしましょう。
また、職場見学の際に、働いている薬剤師さんに話を聞く機会があれば色々と質問してみてください。
残業時間に関しては以下の内容が聞けると良いと思います。
- 普段何時ごろまで仕事をしているか
- 残業しているなら、その時間にどんな仕事をしているのか
- 1年の中で特に忙しくなる時期はあるか(冬や花粉症の時期など)、その時の残業は何時間か
残業以外にも心配なことがあれば、事前に質問を考えておくと安心です。
残業ができない場合は採用面接までにはしっかりと伝える

「残業はしたくない」「6時までには確実に帰りたい」など、希望があれば先方にはしっかり伝えましょう。
「そんなこと言ったら採用してくれないかも」と思うかもしれませんが、その時はその時です。
もし、不採用を恐れて条件を伝えなかった場合、そのまま就職となれば希望していた働き方が叶わなくなってしまいます。
転職後のミスマッチを防ぐためにも、ご自身で譲れない条件はしっかり伝えましょう。
雇用契約書はしっかりと見る
内定が決まると、薬局側から雇用契約書を提示してくれます。
細かい文字で難しいことが書かれており、目をそらしたくなりますが、ここはしっかり確認しましょう。
雇用契約書は以下の内容を記載するよう、法で定められています。
第五条 使用者が法第十五条第一項前段の規定により労働者に対して明示しなければならない労働条件は、次に掲げるものとする。ただし、第一号の二に掲げる事項については期間の定めのある労働契約であつて当該労働契約の期間の満了後に当該労働契約を更新する場合があるものの締結の場合に限り、第四号の二から第十一号までに掲げる事項については使用者がこれらに関する定めをしない場合においては、この限りでない。
二 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
時間外の労働についても、記載をするよう定められています。
雇用契約書にサインをして薬局に提出してしまえば「記載内容を承諾した」とみなされ、その記載通り働くことになります。
仕事をはじめてから「こんなつもりじゃなかった」と思わぬよう、書面の内容で認識違いがないかは、しっかり確認しましょう。
もし納得いかない点や疑問点があれば、薬局側に確認してください。
先方も、採用するからには、就職後のミスマッチを防ぎたいと思い、しっかり答えてくれるはずです。
もし、こちらの問い合わせに誠心誠意、答えてくれないのなら、その職場で本当に良いのか、一度考え直すべきかもしれません。
転職エージェントを利用
現職が残業や休日出勤もあると、転職活動に割ける時間は限られますよね。
そんな場合は、転職エージェントを使うのもひとつの手です。
エージェントに相談すれば、自分の条件に合わせて職場を探してくれますし、100%条件に合わないとしても、薬局に交渉してくれます。
また、「どれくらい残業しているか」など、直接聞きにくいと思っているなら、エージェントを介して聞くことも可能です。
エージェントに関しては以下にもまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
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まとめ

以上、薬剤師の残業についてまとめました。
今の職場で残業しながら働き続けるのも、ひとつの選択肢です。
しかし、残業を減らすよう取り組んでいるのに改善の見込みがなく、体の限界を感じているのなら転職も視野にいれましょう。
転職先でも同じ悩みに陥らないよう、慎重に転職活動を行ってくださいね。
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大きな薬価改定や「対物業務から対人業務へ」という方針の変化など、薬剤師の環境は大きな変化を強いられています。
その変化によって、適応できず勤務先が廃業してしまった、仕事が激務になったなどの話も聞いたりします。
かつては売り手市場と言われた薬剤師の転職も、その変化の影響を受けないわけがありません。
そんな中で、後悔のない転職活動をするためには、自分が企業にとってどう映るのかという客観的な視点や、企業の表には出てきにくい情報などもしっかり吟味したうえで慎重に転職活動をすすめていく必要があるでしょう。
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