
長い勉強時間と試験を乗り越え、希望を抱きながらようやく就いた薬剤師の仕事。
しかし、働き出してみると、予想していなかった現実にやりがいを失いそうになっていませんか?
今回は、やりがいを見失ってしまう考えられる原因と、取り戻すためにできることを3つ紹介していきます。
薬剤師が「やりがい」を見失ってしまう原因
患者さんから感謝される事が多く、とても魅力的な職業ですが、辛いことがあるとモチベーションが下がってしまう事もあります。
人間関係がつらい
多くの薬剤師は、一度はこの問題で悩んだことがあるのではないでしょうか?
私は前の職場で初めて管理薬剤師になりましたが、この時の人間関係でとても悩みました。
業務・効率改善のためにと頑張りましたが、パートの薬剤師さんには嫌味を言われるようになってしまい、どうして良いのかわからなくて精神的にとても辛かったです。
今考えると、色々仕事の手順を変えてしまったり、コミュニケーションの不足がいけなかったのかなと思います。
薬剤師は専門職と言えども、仕事をする上ではチームワークが重要です。
必要以上に仲良くなる必要はありませんが、コミュニケーションが取れないと仕事が進まないばかりか、患者さんにも迷惑がかかってしまいます。
また、ストレスを抱えたまま仕事をするのは心にも体にも非常に悪影響です。
労働環境が合わない
- 異動で通勤時間が伸びてしまった
- 拘束時間が長い
- サービス残業が当たり前になっている
- 教育制度がない
- 何を言っても聞き入れてもらえない
など、一人では解決できない問題ばかりです。
患者数に対して薬剤師の数が足りない職場では作業量も多く、残業も増えてしまってゆとりを持つ事も難しいでしょう。
小さな規模の薬局では教育や研修制度が整っていない、そもそも無い事も多く、キャリアアップが難しい事もあります。
逆に労働環境が希望に合っていると、多少の不満があってもやりがいを持って働ける場合もありますよね。
仕事内容が合わない
ピッキング作業ばかりだったり、同じ処方内容の対応で仕事が単調になってしまうと、最初は楽しかった調剤業務も苦痛になってきますよね。
眼科や整形外科の門前薬局によくある事ですが、まるで自分が調剤ロボットになってしまった感覚になります。
逆に経験が少ない薬剤師にありがちなのが、健康や命に関わる責任が辛いというもの。
人間が行う事なのでミスをしないために常に気を付けなければいけませんが、プレッシャーがストレスになり、体調を崩してしまう事もあります。
また、ドラッグストアでは食品や雑貨の品出しやメンテナンスに時間を割かれる事も多く、「こんなことするために薬剤師になったんじゃない」と思う事もあります。
調剤薬局やドラッグストア、病院や製薬企業のように働く場所によって仕事の内容が変わってくるので、自分の能力が発揮できる場所で仕事をしたいですよね。
評価してもらえない
- 頑張っているのに給与が上がらない
- 昇給のチャンスがない
- 役職が上がらない
というような職場ではモチベーションも下がってしまいますよね。
評価の基準が曖昧だったり、フィードバックがないと何を頑張れば良いのかわからなくなってしまいます。
また管理薬剤師になりたくても、退職や移動がない限り上が詰まっていて役職が上がらず、自分の将来の姿が見えてきません。
昇給したり新たに役職に着くと、自分の蘇力が認められたと感じ、「さらに頑張ろう」と力が湧いてきますよね。
自分の「やりがい」を取り戻すために出来る3つのこと
もう一度「理想の薬剤師像」について考えてみよう
薬剤師になるために必死に勉強していた頃や、薬剤師になりたての頃、「理想の薬剤師像」があったのではないでしょうか?
薬剤師になった時に抱いた気持ちを思い出してみましょう。
命に関わる仕事なので、プレッシャーや責任は大きいですが「人々の健康を守る」という魅力的な職業であることは間違いありません。
患者さんや患者さんの家族に直接「ありがとう」と感謝される喜びは、薬剤師みょうりに尽きます。
また、薬のプロとして専門的な知識を新たに持つことも「自分が成長している」と実感できます。
薬剤師を目指した時の気持ちを思い出すことで、自分に不足しているものが分かったり、やるべきことがわかるはずです。
薬剤師の業務とは違うことをしてみる
仕事の忙しさやプレッシャーで、日々自分を追い詰めてしまっていませんか?
薬に関係なくても、いつか仕事に役立ちそうなことを見つけて学んでみると、頭がリフレッシュして「やりがい」が見つかるかもしれません。
英会話教室に行ったり、アロマやサプリメントの勉強をしたり。
副業ができる環境であれば、他の店舗でバイトしてみたり、薬剤師としての知識を活かしてメディカルライターをしている薬剤師もいます。
ズバリ!心機一転、転職する!
現在の職場や環境では改善が見込めないのであれば、思い切って職場を変えるというのが問題解決には一番早いです。
教育・研修制度がしっかり整っている大手企業へ転職したり、逆に自分の意見が通りやすい小さな企業へ転職したり。
また、病院で身につけた専門知識を活かしてより患者さんに身近な調剤薬局へ転職する人も多く、場合によっては大きく年収が上がる事もあります。
私の知り合いや友人には「もっと患者さんと接したい」と製薬企業のMRから調剤薬局へ転職したり、最初調剤薬局へ就職したけど「もっと臨床現場で薬の勉強をしたい」と病院へ転職した人もいました。
もちろん調剤薬局から調剤薬局へと同じ業態での転職でも、職場環境が変わると新たなモチベーションも生まれます。
人によってやりがいの感じ方や、希望する働き方は違いますよね。
調剤薬局
薬剤師の半数以上が選ぶ職場です。
調剤薬局は、患者さんと直接関わる機会が多いため、直に「ありがとう」と言われる機会が多いです。
かかりつけ薬剤師の制度により、密接に患者さんに関わる事ができます。在宅医療では患者さん本人だけで無く、患者さんの家族や他職種からも感謝されることもあります。
病院
まさに命のやりとりを行う臨床現場。正確でスピーディーな仕事を求められます。
医師がどんな治療をし、患者さんがどのように回復していくのか直に関われる職場です。
薬学的な視点から医師へアドバイスしたり、逆に医師からアドバイスを求められたり。
患者さんがみるみるげんきになる場面に、自分が関われたという経験はなかなか他ではできません。
注射薬などは病院でしか使われることがないため、他の職場に比べてたくさんの知識を得る事が出来ます。
ドラッグストア
患者さんの症状や悩みを聞き、薬剤師自身が選んだ薬やサプリメントで状態が改善すると、直接役に立てたという喜びがあります。
医師の処方箋に基づいた行為ではなく、自分で患者さんへ提案するという形になるので責任もありますが、その分充実感も大きいです。
ドラッグストアは、薬だけでなく化粧品や日用品・食品も取り扱うので商品の補充などは大変です。
しかし、病気の相談や予防など子供からお年寄りまで幅広く関わるため、地域貢献度はとても大きな職場です。
製薬企業
企業で働く薬剤師と言っても、MR・研究開発職・治験コーディネーター(CRA、CRC)など様々な職種があります。
他の職場に比べて、患者さんから直接ありがとうと感謝される場面はほとんどありませんが、新薬の開発や普及を通じてより多くの患者さんの役に立てる、自分が携われるというのは貴重な経験だと思います。
転職を考える場合は、「どの職場が自分に合っているのか」「将来どんなふうになりたいのか」考えてみるのも有効かと思います。
まとめ
薬剤師がやりがいを見失ってしまう原因には
- 人間関係が辛い
- 労働環境が合わない
- 仕事内容が合わない
- 評価してもらえない
といったことがあります。
そして、やりがいを見つけるためにできることとして
- もう一度「理想の薬剤師像」について考えてみる
- 仕事とは違うことをしてリフレッシュする
- 心機一転転職する
この3つが挙げられます。
薬剤師になるために、猛烈に勉強をしましたよね?
国家試験前、寝る事以外、食事中も入浴中も勉強してたはず。
ちょっと考えただけで、大変だった記憶が蘇ってきませんか?
そんな努力をし、国家試験という難関を突破したのだから、必ずあなたは薬剤師としてのやりがいを見つけ、幸せな毎日を送る事ができるはずです。
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