
「病院に就職したいけど、私って夜勤こなせるのかな?」と心配になっていませんか?
1年目は特に慣れない業務も多いのに、夜に仕事をするなんて想像もつかず、不安になりますよね。
夜勤に関しては、どのような制度かを理解した上で、就職前に職場と自分の認識を擦り合わせておく必要があります。
今回は、制度や病院見学で聞くべきことをまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
当直と夜勤って違うの?

病院での夜間勤務は「当直」と言ったり「夜勤」と言ったりと様々です。
現場では、このワードを混同して使っている薬剤師もいますが、法律ベースで見ると大きな違いがあります。
病院見学の時に、どちらの勤務方法で回しているのか確認しましょう。
「夜勤」とは
夜勤は、日中と同じような労働を夜間帯に行う勤務方法です。
つまり、夜間だとしても通常勤務と同様の業務をするよう求められます。
夜勤体制の病院だと、夜勤に入る日の夕方に出勤し次の日の朝まで出勤することが多いです。
また、労働基準法では「労働者には1日8時間、1週間で40時間以上越えて労働させてはならない」と定められていますが、
夜勤業務もこの「週40時間」に含めて勤務を考えます。
「当直」とは
当直は、当直に入る日の朝に出勤し、そのまま夜まで働いて次の日の朝に退勤する勤務体制になります。
夜勤よりも時間が延びて、体力的に持つか不安になるかもしれません。
ですが当直は、緊急時に備えて待機しているというスタンスで働きます。
夜勤は日中と同じ業務を求められますが、当直は軽度な業務に限るよう定められています。
当直勤務中は「十分な睡眠時間がとれるよう配慮するように」とされますので、制度上は夜勤よりも休んでもよいというスタンスになります。
また当直業務は、労働基準法に定められる「週40時間以上労働させてはいけない」の40時間にはカウントされません。
通常の勤務時間外の労働にあたります。
なぜ薬剤師が夜間に病院にいなくてはいけないのか

そもそも、なぜ薬剤師は夜間勤務をしなくてはいけないのでしょうか。
病院薬剤師が夜間業務で何をしているのか、見ていきましょう。
救急外来の投薬

夜に薬剤師が依頼される仕事として、まず、夜間に外来受診された患者さんへの薬のお渡しがあります。
夜中に家の中で転んで打撲してしまった、急にめまいが止まらなくなったなど、受診理由は様々です。
そんな中で、夜に病院を受診し処方箋をもらっても、開いている調剤薬局は中々ありません。
そこで、病院に夜泊まっている薬剤師に投薬の依頼が来ます。
実際に処方されている薬の確認、処方薬の調剤と監査をし、患者さんの元へ服薬指導に行きます。
緊急入院の投薬

救急車で運ばれてきた患者さんが、そのまま入院した場合、すぐに飲ませたい薬は夜間勤務をしている薬剤師が準備する必要があります。
病棟の看護師さんも日中より少人数で仕事を回しています。
タイミングを見計らって患者さんの内服中の薬を聞き出し、処方薬を病棟へ投薬します。
他職種からの問い合わせ

日中は複数人で電話対応をしますが、夜間は1人か2人で全ての問い合わせを受けます。
「新たに追加になった点滴があるが、別の点滴と一緒に投与しても大丈夫か」
「痛み止めの頓服薬を2回使いたいが、何時間あければいいか」
など内容は様々です。
薬剤師も普段は寝ている夜に対応しているため、眠い頭を叩き起こし、正確な情報を伝えなくてはいけません。
病院見学で聞くべきこととは

就職活動で、気になっている病院には見学にいくかと思います。
病院見学では日中の仕事の様子は見られますが、夜間の様子は確認できません。
夜間勤務については、職場の人に質問をして、ご自身の認識と擦り合わせておく必要があります。
夜間の勤務について聞くべきことは以下の点です。
- 夜間の勤務形態はどうなっているか
- 夜の勤務は何人でまわしているか
- 1年目のいつ頃から夜勤は始まるのか
- 夜にやるべき仕事は何があるか
- 夜間勤務が免除になる条件はあるか
ひとつずつ見ていきましょう。
夜間の勤務形態はどうなっているか

前の項目でもお伝えした通り、 夜勤体制なのか、当直体制なのかは確認をしておきましょう。
ここが違うだけで、職場での拘束時間が変わります。
例えば、夜勤の場合は16時に出勤をし次の日の朝9時に退勤、
当直の場合は、朝の9時に出勤し、そのまま次の日の朝9時まで勤務するというようなパターンが多いです。
具体的な出勤時間などは、個々の病院で差がありますので、確認してみましょう。
夜の勤務は何人でまわしているか

夜は何人の薬剤師がいるのかも確認しましょう。
大学病院など、規模が大きい職場は2人体制が多いですが、
大体の病院は1人で夜間の勤務をこなします。
何人体制が良いのかは個人の価値観によります。
2人体制だと、調剤のダブルチェックができる、交代で仮眠ができるといった利点があります。
一方、1人体制は調剤など他の人に確認してもらえないため責任が重くなります。
しかしその分、自分の采配やタイムスケジュールで仕事を進めていけるので、1人の方がやりやすいという意見も多いです。
1年目のいつ頃から夜勤は始まるのか

入職後、いつから夜勤業務が開始するか聞いてみましょう。
夜間業務は1人で対応することもありますので、ある程度仕事に慣れてから開始したいですよね。
1年目の秋から冬にかけて開始する病院が多いですが、入職後3ヶ月後からとなると、やや早い印象です。
何人体制なのかも加味して、開始時期が早すぎないか確認をしておきましょう。
夜にやるべき仕事は何があるか

前の項目で、夜間勤務の薬剤師は「救急外来の投薬」「緊急入院の投薬」「他職種からの問い合わせ」をしているとお伝えしました。
これ以外に、夜間に必須でやるべき仕事があるのか聞いてみましょう。
また「夜勤は通常勤務と同様の業務をするよう求められる」とお伝えしましたが、
夜間で日中よりも注意力が低下していることを考慮し、調剤など薬剤師の業務責任が伴う仕事は最低限になるよう配慮している職場もあります。
「勉強会の資料作成」など薬剤師の業務責任に直接関わらない仕事であれば問題ないかと思いますが、
「明後日からの入院処方の調剤」など、夜間に敢えてやるべきなのか疑問が残る業務をやっている場合は、少し注意が必要かもしれません。
これは、その病院で実際に夜間業務をしている薬剤師に直接聞いた方が確実な情報を得られます。
夜間勤務が免除になる条件はあるか

独身のうちは、夜間業務があっても問題ないかもしれませんが、
結婚して子育てが始まると夜間業務を行うのは困難です。
それが理由で、退職してしまうことも少なくありません。
「妊娠中、子育て中の女性は夜間業務免除」など病院によっては、ルールを設けてくれている場合があります。
そのような配慮はされるのか、確認できると安心です。
まとめ

以上、病院薬剤師の夜勤事情についてお伝えしました。
病院見学に行く際は、夜間業務について質問を準備してから望みましょう。
入職後の夜間業務へのストレスを減らすためにも、今の段階で自分の認識を擦り合わせておきたいですね。
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