
「残業まみれの正社員薬剤師から解放されたい!」と思っていませんか?
フリーランスは時間に縛られず自由に仕事をしているイメージがあり、魅力的にも見えるでしょう。
ただ、そもそもフリーランス薬剤師はどうやって収入を得ているのか、よく分からないですよね。
そこで今回はフリーランス薬剤師について徹底解説していきます!
実際のフリーランス薬剤師のなり方も解説しますので参考にしてください。
フリーランス薬剤師とは?

フリーランス薬剤師に具体的な定義はありません。
ですが、一般的には雇用関係を結ばず個人で仕事を請け負う薬剤師をフリーランス薬剤師といいます。
まずはフリーランス薬剤師に関する以下の3つについて解説していきます。
- フリーランス薬剤師の仕事内容
- フリーランス薬剤師としての働き方
- フリーランス薬剤師の年収
順番に確認していきましょう。
フリーランス薬剤師の仕事内容
薬剤師としての資格を活かした仕事として以下のようなものが挙げられます。
- メディカルライター
- 医薬記事・論文の翻訳
- 医薬系YouTuberやブロガーなどのインフルエンサー
- 薬局などの非常勤薬剤師
現代社会はSNSが発達し、個人による情報発信の影響力は非常に大きくなっています。
また、薬などのネット記事は薬剤師という専門性を必要とするため需要は高い傾向にあります。
自身の文章能力を活かしてライターとして活躍する方も数多くいます。
フリーランス薬剤師としての働き方
フリーランス薬剤師の働き方として「副業的」「本業的」の2パターンがあります。
順番に解説していきます。
副業的
「副業的」にフリーランス薬剤師として活動する場合は次のような働き方が一般的です。
正社員やパートで勤務しながら休日や隙間時間を活用してフリーランス薬剤師の仕事を行う
実際にフリーランス薬剤師として活動する私の友人の働き方を紹介します。
30代前半の彼は病院薬剤師として勤務しつつ週1回の休日を使って調剤薬局で勤めています。
それに加えて、隙間時間を活用してメディカルライターとしても活動しています。
「若いうちに病院や薬局、色々な経験をしたい」
「体力に自信あるから週1回休みあれば大丈夫」と彼は言っていました。
体力に自信があって向上心もあれば副業的にスタートするのもいいかもしれませんね。
本業的
「本業的」にフリーランス薬剤師として活動する場合は次のような働き方が多いです。
派遣薬剤師として活動していた薬剤師が派遣会社を通さずに契約を結ぶ
派遣薬剤師として長期間働くと、実績や企業からの信頼につながります。
そうした場合、派遣会社を通さずに企業から声がかかったり自分で自分を営業できるようになる場合があります。
私の先輩である40代の薬剤師がこのパターンで活動しています。
「地方勤務で活動しているとパートに比べて時給が倍以上高いところもある」と話していました。
自分で契約を結び一定の収入が得られるようになると個人事業主として活躍できるでしょう。
フリーランス薬剤師の年収は?
気になるフリーランス薬剤師の年収ですが働き方は様々なので一概には言えません。
とは言え、どのくらい収入が得られるのか気になりますよね。
そこで今回は「副業的」「本業的」に働くフリーランス薬剤師の一例を紹介します。
参考にしてください。
副業的フリーランス薬剤師の年収
副業的に働く友人の例を紹介します。
- 調剤薬局のヘルプ:時給2,000円、週1回の勤務
1日の勤務時間を8時間で計算すると1日あたり16,000円です。
ひと月に4回勤務する計算で考えると1年間の収入は786,000円となります。
- メディカルライター:1記事7,000円、月に5記事前後納品
ひと月必ず5記事納品すると1年間の収入は42,0000円です。
私の友人の場合、年間で約120万円の収入を得ている計算になります。
本業もあわせると薬剤師の平均給与以上となるでしょう。
薬剤師の給与事情はこちらの記事を参考にしてください。
薬剤師の平均年収2021最新版!男女•年齢•職業別と多方面から分析‼︎︎
本業的フリーランス薬剤師の年収
本業的にフリーランス薬剤師として活動している私の先輩を紹介します。
- 地方の調剤薬局ヘルプ①:時給5,000円、週3~4回の勤務
- 地方の調剤薬局ヘルプ②:時給4,000円、週1~2回の勤務
私の先輩の場合、週に4回~5回のペースで働いています。
仮にヘルプ①が週3回、ヘルプ②が週1回で勤務した場合で計算してみましょう。
すると推定年収はおよそ730万円になります。
薬剤師の平均年収以上の収入を得ながら休日も多い生活が送れますので私生活も充実できるかもしれませんね。
フリーランス薬剤師と派遣薬剤師の違いは?

ここまでの解説でフリーランス薬剤師の概要が理解できたと思います。
先ほどの説明でも出てきたましたが、派遣薬剤師とフリーランス薬剤師は何が違うのでしょうか?
「雇用形態」「業務内容」「報酬形態」「リスク」「納税方法」の5つについて解説していきます。
雇用形態
フリーランス薬剤師と派遣薬剤師では雇用形態が異なります。
フリーランス薬剤師の場合、特定の企業や団体と雇用契約を結ばずに案件ごとに契約を締結するのが特徴です。
対して派遣薬剤師は、自身が登録した派遣会社から派遣先企業に派遣され、派遣先の業務に携わるのが特徴。
雇用契約は派遣期間中のみ発生するので登録しただけでは契約が成立しません。
業務内容
フリーランス薬剤師は自身で契約する案件が決められます。
そのため業務内容や時間、作業場所も自分で決められます。
また、事務や税金関係の手続きなども自身で行うところが会社員や派遣との大きな違いといえるでしょう。
派遣薬剤師は、基本的に派遣先での勤務になりますので勤務場所や勤務時間が決まっています。
なお、事務手続きや納税関係は派遣会社が行うのが一般的です。
報酬形態
フリーランス薬剤師は「請負契約」や「委任契約」で案件を請け負います。
その契約した内容に基づいた成果や労働の提供に対して報酬が支払われる形となります。
そのため、成果や労働時間によって報酬は変動します。
フリーランス薬剤師はひと月当たりの収入に幅があるのが特徴です。
一方で派遣薬剤師は登録している派遣会社から給料を受け取ります。
調剤薬局などでパート勤務する薬剤師のように時給が決まっているのが一般的ですが契約期間があります。
ですので、フリーランス薬剤師と比較すると一定収入が得られるでしょう。
派遣薬剤師について解説している記事もありますのでこちらを参考にしてください!
薬剤師の派遣は時給が高い!?高時給な理由と派遣薬剤師の懸念点は?
リスク
フリーランス薬剤師は自分で案件を探すか、クライアントからの依頼を受けて契約を結びます。
営業不足はもちろん、薬剤師としての経験や実績が不足していると案件を獲得できないリスクがあります。
派遣薬剤師も契約期間が満了になると次の派遣先が決まるまでは働き口がありません。
その点はフリーランス薬剤師と同じですね。
ただし、派遣先は派遣元の企業が探してくれます。
リスクとしてはフリーランス薬剤師と比べると低いといえるでしょう。
納税方法
フリーランス薬剤師は毎年、自分で確定申告をして納税しなければなりません。
派遣薬剤師の場合、派遣会社が年末調整を行う時点で雇用されていれば年末調整を実施します。
調剤薬局で勤務する薬剤師と同じように、自身では簡単な書類作成で済む場合がほとんどです。
ただし、派遣会社により税金に関する取り扱いが違う場合もあるので事前に確認しておきましょう。
フリーランス薬剤師のメリット・デメリットは?

ここまでフリーランス薬剤師と派遣薬剤師の違いについて解説してきました。
似ているようで実は異なるのが分かったのではないでしょうか。
ここからはフリーランス薬剤師のメリット・デメリットについて解説していきます。
フリーランス薬剤師のメリット
まずはフリーランス薬剤師のメリットについて解説していきます。
- スキル次第で収入が上がる
- 自由度の高さ
- 人脈の幅が広がる
- 節税効果も期待できる
順番に確認していきましょう。
スキル次第で収入が上がる
フリーランス薬剤師は参画する案件を自分で選べます。
報酬はあなたの成果や業務内容に見合った内容が支払われます。
スキルが高く請け負えるプロジェクト範囲が広いほど収入が高くなる可能性があります。
ご自身のスキルや経験が豊富なほど高収入が期待できますし何よりやりがいを感じるでしょう。
自由度の高さ
フリーランス薬剤師は自由度の高さも魅力のひとつです。
時間や場所、仕事内容を選べますのでストレスも少なくなります。
薬局などでありがちな人間関係のトラブルに巻き込まれる可能性も少いでしょう。
好きな仕事に集中できると業務効率も上がりますね。
人脈の幅が広がる
フリーランス薬剤師は様々な薬局で勤める機会があります。
そのため、薬局経営者と接する機会も自然と増えていきます。
また、SNSを通して活躍する場合は今まで出会わなかったメディア関係者と接する機会も増えていきます。
フリーランス薬剤師としての活動はあなたの価値観を広げるきっかけとなるでしょう。
フリーランス薬剤師のデメリット
では、フリーランス薬剤師にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
- 収入が不安定
- 有給がない
- 社会保険や厚生年金に加入できない
- 納税などすべて自分で行わなければならない
こちらも順番に確認していきましょう。
収入が不安定
自身の営業力やスキル次第で収入は上がる一方、下がる可能性も当然あります。
案件や契約がとれない時期がつづくと収入は入ってきません。
「想定していた収入より低くなってしまった」
といった事態にならないようリスク管理が必要でしょう。
有給がない
こちらも当然ですが、フリーランス薬剤師には有給はありません。
あなたの好きなタイミングでスケジュールが組めるのがメリットではあります。
しかし、万が一体調不良で欠勤となると収入は入ってきませんし信用問題につながります。
自己管理能力が高くなければ難しい側面があるのも正直なところです。
社会保険や厚生年金に加入できない
フリーランス薬剤師は会社員ではありませんので社会保険や厚生年金に加入できません。
その代わりに「国民健康保険」と「国民年金」に加入します。
しかし、社会保険や厚生年金のような手厚さはありません。
支払金額も会社と折半はできませんので全額自己負担です。
iDeCoやNISAを活用するなど将来に備えておくのが必要かもしれません。
納税などすべて自分で行わなければならない
税制面で優遇される一方で、納税などの手続きは自身で行う必要があります。
ですから、自分で確定申告を行わなければなりません。
最近ではオンラインで使用できる会計ソフトがありますので活用すると良いでしょう。
とは言え、初めてだと分からない問題が山積みだと思います。
税理士に相談するのもひとつの手段ですね。
フリーランス薬剤師の向いている人・不向きな人

ここまでの解説でフリーランス薬剤師のイメージ像は固まってきたのではないでしょうか。
フリーランス薬剤師には当然ながら多少のリスクはつき物です。
ここでは、そんなフリーランス薬剤師が向いている人、不向きな人について解説します。
フリーランス薬剤師が向いている人
自己管理能力が高い人はフリーランス薬剤師が向いていると言えるでしょう。
自由度の高さがある半面、時間管理や金銭管理などすべてあなた自身でマネージメントしなければなりません。
スケジュール管理を徹底しながら自身のスキルアップも目指していく。
そんな向上心の持ち主であれあばフリーランス薬剤師はおすすめかもしれませんね。
フリーランス薬剤師が不向きな人
フリーランス薬剤師は家庭を持っている方にはあまりおすすめできません。
というのも、安定した収入が得られない不安定さがどうしてもつきまとうからです。
高時給で働くとなると地方やへき地で勤務する可能性もあります。
まずはパートナーやお子さんを第一優先で考えましょう。
生活しやすいライフラインの整備された都市部で勤務された方が良いかもしれません。
フリーランス薬剤師のなり方
では最後に、具体的なフリーランス薬剤師のなり方について解説していきます。
- 派遣薬剤師として働く
- クラウドソーシングサービスを活用する
- あなた自身の売り込み営業していく
順番に確認していきましょう。
派遣薬剤師として働く
本業的にフリーランス薬剤師として活動するためには派遣薬剤師として働くのがひとつの方法です。
長期間、派遣薬剤師として働くと、個人としての信頼や実績を積むことができます。
「あなた個人に仕事を頼みたい」
こうした信頼を得るためにも地道な日々の業務に真面目に取り組む姿勢が大切です。
派遣薬剤師として働くならこちらの記事も参考にしてください!
あなたの人柄を売り込むためにも派遣薬剤師として活動するのはおすすめです。
クラウドソーシングサービスを活用する
クラウドソーシングサービスにはライター募集の案件があります。
「初心者歓迎」「ライティングマニュアル完備」など初めてでも取り組める環境です。
初心者の場合、報酬金額は低くなってしまいますが実績を積めば報酬も上がっていきます。
ライターとしての実績を積んで添削者として活動したりライター講座を開ける可能性もあります。
「クラウドワークス」や「ランサーズ」など無料で利用できます。
こうしたインターネットを利用して副業的に挑戦するのも良いでしょう。
あなた自身の売り込み営業する
あなた自身に高い営業力があれば案件を探して契約を結べるでしょう。
SNSを活用して情報発信しながら様々な人脈を広げるのもひとつの方法です。
ただし、初めから営業をかけても実績がなければ信用は得られません。
経験や実績を積んでいけば案件を獲得できるようになるでしょう。
まとめ

フリーランス薬剤師についての解説は以上になります。
仕事内容や働き方の自由度が高い一方で収入は不安定で自己管理能力が求められます。
フリーランス薬剤師は本業的または副業的にも働けます。
あなた自身のリスク許容度にあわせてフリーランス薬剤師として活動をはじめてみると良いでしょう。
今まで無かった経験やスキル、価値観が得られるかもしれませんよ。
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